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特別展「國寶 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」開幕しました!

本館特別5室にて特別展「國寶 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」(會期:2021年6月22日(火)~9月12日(日))が開幕しました。
本展は、昨年の夏開催予定としていましたが、1年延期となりようやく開くことができ関係者一同安堵しています。


2020年2月27日(木)に開催した報道発表會時の様子
右:聖林寺 倉本明佳住職 左:東京國立博物館 淺見龍介學蕓企畫部長(本展擔當)

展覧會最大のみどころは、奈良時代(8世紀)に造られた數少ない天平彫刻のなかでも名品と言われる、
奈良県桜井市にある、聖林寺所蔵の國寶「十一面観音菩薩立像」をご覧いただけることです。
奈良県を出るのは初めてのことです。


國寶 十一面観音菩薩立像(部分) 奈良時代?8世紀 奈良?聖林寺蔵

普段聖林寺のお堂では正?からの拝観ですが、
會場では優雅な表情、均整のとれた體、姿勢、しぐさなど360度さまざまな角度からご覧いただけます。
また、お像を展示しているケースのガラスは大変透過度が高いため、ケースに入っていないように見えるかもしれません(上記畫像もケース越しに撮影しています)。

仏教伝來以前の日本では、神は山、滝、巖や樹木などに宿ると信じられ、本殿などの建築や神の像はつくらず、自然のままを拝んでいました。
その形が現在も続いているのが、奈良県にある三輪山を御神體とする大神神社(おおみわじんじゃ)です。
奈良時代以降、大神神社には、仏教の影響を受けて神社に付屬する寺(大神寺<おおみわでら>、後に大御輪寺<だいごりんじ>に改稱)や仏像がつくられました。

明治元年、新政府により神仏分離令が発せられると、寺や仏像は苦難にさらされます。
もとは大御輪寺にあった國寶「十一面観音菩薩立像」(聖林寺蔵)、國寶「地蔵菩薩立像」(法隆寺蔵)、「日光菩薩立像」「月光菩薩立像」(ともに正暦寺蔵)は、
大御輪寺の住職や周辺の人々によって近傍の寺院にうつされましたが、本展で約150年ぶりに再會します。

この他にも、三輪山には人々が入ることができない禁足地があり、本展ではそこから出土した古代の祭祀を物語る子持勾玉や土製模型なども展示しています。



今後も本展の見どころをブログでご紹介していきます。
次回は、國寶「十一面観音菩薩立像」を聖林寺から搬出した舞臺裏をご紹介します。
どうぞお楽しみに!


本館エントランス左が入口となります。

本展は、事前予約制(日時指定券)です。
予約不要の「當日券」を會場にて若干數ご用意しますが、「當日券」は販売終了している可能性があります。
また、混雑緩和のため1日を、(1)9時30分~12時00分/(2)12時00分~14時30分/(3)14時30分~16時30分に區切り、その時間枠內にご入場いただけます。
指定時間枠內であればいつでも入場いただけますが、各時間枠の開始時刻直後は混雑が予想されます。
開始時刻から多少遅れてのご來館がおすすめです。
詳しくは展覧會公式サイトをご覧ください。

特別展「國寶 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」

本館 特別5室
2021年6月22日(火) ~ 2021年9月12日(日)

展覧會詳細情報

チケット情報

 

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posted by 江原香(広報室) at 2021年06月30日 (水)

 

今秋開催!特別展「最澄と天臺宗のすべて」

當館は6月1日(火)より開館しております。詳細は「再開館のお知らせ」のページをご覧ください。
今回のブログでは、緊急事態宣言の発令前に開催した、特別展「最澄と天臺宗のすべて」の報道発表會の様子をご案內します。
なお、展示作品、會期、展示期間等については、今後の諸事情により変更する場合があります。
最新情報は展覧會公式サイト等でご確認ください。
 
 
東京國立博物館では、2021年10月12日(火)~11月21日(日)に、平成館で伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天臺宗のすべて」を開催します。
本展は當館での開催後、2022年に九州國立博物館、京都國立博物館へと巡回する予定です。
去る4月15日(木)、3館合同で本展の報道発表會を行いました。
今回は、その模様とともに、展覧會のみどころをご紹介します。
 
東京會場の先行チラシは両A面仕様。館內各所で配布開始しました!

 
 
報道発表會では、はじめに、主催代表者5名がご挨拶いたしました。
 
左から:
天臺宗 宗務総長 阿部昌宏
比叡山延暦寺 執行 水尾寂芳
 
左から:
東京國立博物館 副館長 富田淳
九州國立博物館 副館長 小泉惠英
京都國立博物館 副館長 栗原祐司
 
 
2021年は伝教大師最澄(でんぎょうだいし さいちょう/767~822)が亡くなってから1200年目の節目にあたります。
その1200年大遠忌(だいおんき)を記念して開催するのが本展です。
最澄は『法華経』が説く「悟りに至る道はすべての人に開かれている」という教えに心惹かれ、その実現に奔走しました。
本展では、最澄の生涯をゆかりの品々から辿るとともに、日本天臺宗の開宗から江戸時代に至るまでの歴史を、日本各地で守り伝えられてきた數々の貴重な寶物から紐解きます。
 
 
3館に共通する展覧會の概要と、東京會場のみどころについて、本展を擔當する當館研究員の皿井より解説いたしました。
 
 
本展のタイトルを見て、2006年に當館で開催した特別展「最澄と天臺の國寶」を思い出した方がいらっしゃるかもしれません。
天臺宗開宗1200年を記念したこの展覧會は、東京、京都の2會場での開催でした。
本展はそれを上回る3會場を巡回予定。
東京、九州、京都という3つの國立博物館を巡回する大規模展として企畫したのには、最澄の生涯や天臺宗の歴史が深く関係しています。
 
最澄は天臺の教えを広めるべく日本各地に足を運び、全國の要所に教えの拠點をつくろうと計畫しました。
さらに、最澄が比叡山に創建した延暦寺は、多くの高僧を輩出。彼らが説いたさまざまな教えは、日本文化に大きな影響を及ぼしてきたのです。
最澄や後進の盡力により、天臺宗は全國に広く根を下ろし、それぞれの地域で多彩な花を開かせました。
こうした天臺宗の特色を存分にご紹介するため、本展は章立てこそ3會場共通ではあるものの、會場ごとに大幅な作品の入れ替えを行い、各會場の地域的な様相を掘り下げます。
 
 
では、3館巡回のスタートを切る東京國立博物館での展示のみどころとは。
 
東京會場みどころ その1:貴重な秘仏が勢揃い
重要文化財 薬師如來立像 平安時代?11世紀 京都?法界寺蔵
展示會場:東京國立博物館、京都國立博物館
 

重要文化財 薬師如來坐像 平安時代?12世紀 岐阜?願興寺(蟹薬師)
展示會場:東京國立博物館

最澄にゆかりの深い薬師如來像や、天臺宗の祖師にちなんだ尊像など、全國7つものお寺から貴重な秘仏が東京國立博物館へお出ましになります。
そのなかには、重要文化財「薬師如來立像」(京都?法界寺蔵)や
重要文化財「薬師如來坐像」(岐阜?願興寺〔蟹薬師〕蔵)といった寺外初公開となる秘仏本尊も含まれます。
秘仏本尊が寺外にお目見えするだけでも非常に稀なこと。

東京に居ながらにして、これだけの秘仏とご対面できる機會は滅多にありません。

 
東京會場みどころ その2:國寶「聖徳太子及び天臺高僧像」が一堂に
國寶 聖徳太子及び天臺高僧像 平安時代?11世紀 兵庫?一乗寺蔵
※展示期間、展示會場は各図ごとに異なります。
 
國寶「聖徳太子及び天臺高僧像」は、インド?中國?日本の天臺ゆかりの人物たちを描いた十幅からなる作品です。
平安時代の仏畫は大変稀少であり、とりわけ最澄像(畫像下段 右から2枚目)は現存する最澄の肖像畫のなかで最も古いもの。
會期中に展示替えはあるものの、東京國立博物館では十幅すべてをご覧いただくことができます。
さらに、期間限定で全十幅の同時公開を予定しているのも、3館のうち東京國立博物館だけです。
 
 
東京會場みどころ その3:江戸天臺の精華がずらり
慈眼大師縁起絵巻(中巻部分)
詞書:胤海筆?絵:住吉具慶筆 江戸時代?延寶8年(1680) 東京?寛永寺蔵
展示會場:東京國立博物館 ※中巻展示期間:10月26日(火)~11月7日(日)
寛永寺を創建した慈眼大師天海(じげんだいし てんかい/1536?~1643)の生涯を描いた絵巻物。江戸時代の寛永寺の様子が描かれています。
 
前述のとおり、本展では、江戸時代に徳川幕府の庇護のもとで生み出された、華麗な江戸天臺の名寶にも焦點を當てます。
東京國立博物館のある上野は、なんといっても「東の比叡山」東叡山寛永寺のお膝元。
現在の本館がある場所は、寛永寺の本坊跡地というご縁もあります。
東京國立博物館では、最澄による東國への布教活動の足跡をご紹介するとともに、當館でのみ公開予定の秘仏、重要文化財「薬師如來立像」(東京?寛永寺蔵)をはじめ、江戸城の鬼門として繁栄した寛永寺にまつわる寶物などをまとめて展示し、江戸時代における天臺宗の隆盛に迫ります。
 
 
東京會場みどころ その4:総合文化展での関連展示も
本館14室では、特別展「最澄と天臺のすべて」にあわせ、特集「淺草寺のみほとけ」(2021年9月28日(火)~12月19日(日))を開催。
「淺草寺に仏像?」とお思いの方が少なくないかもしれませんが、1950年に聖観音宗となるまで天臺宗の古剎として知られた淺草寺には、數々の仏像が伝えられています。
本特集では、淺草寺所蔵の仏像17體を展示予定です。
また、本館11室でも、2021年8月31日(火)~11月14日(日)には京都?妙法院をはじめ天臺宗の寺院に伝わる仏像をご紹介します。
特別展とあわせて総合文化展もご覧いただけば、より理解が深まり、楽しみが増すこと間違いなしです!
 
 
報道発表會では、皿井研究員に続き、九州會場、京都會場のみどころも各館の研究員よりご案內しました。
 
 
 
 
さらに、本展の音聲ガイドナビゲーターには、市川猿之助さんが就任されました!
こちらもどうぞお楽しみに。
 
 
本展でご覧いただける寶物には、最澄の信奉した「すべての者が救われる」という『法華経』の精神が表されたものが多數含まれます。
昨今の世情を踏まえると、そういった寶物も、よりいっそうの切実さをもって目に映るかもしれません。
伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天臺宗のすべて」(2021年10月12日(火)~11月21日(日))に、どうぞご期待ください。

 

カテゴリ:「最澄と天臺宗のすべて」

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posted by 新井千尋(広報室) at 2021年06月08日 (火)

 

鳥獣戯畫の斷簡と模本

6月1日(火)より特別展「國寶 鳥獣戯畫のすべて」が再開しました!
再開後は、鳥獣戯畫の斷簡がそろって展示され、甲?乙?丙?丁の各巻とあわせ、文字通り、「鳥獣戯畫のすべて」をご覧いただけます。


斷簡展示風景

斷簡と模本は、會場第二章でご紹介しています。

さて、「斷簡(だんかん)」、耳慣れない言葉だと思いますが、これは、もともと巻物の一部分であったものが、伝來の過程で別れてしまったものです。
巻物は一定の幅の紙や絹を継いで、一巻の長い巻物にしていくので、経年の劣化によって継ぎ目がはがれやすくなります。
本來の巻物から離れてしまった斷簡は、多くの場合、保存と鑑賞に適するよう掛軸の形に改められました。
鳥獣戯畫には現在、5點の斷簡が確認されています(甲巻の斷簡が4點、丁巻の斷簡が1點)。
いずれの斷簡も、「高山寺印」が捺されていないことから、江戸時代以前に分かれてしまったと考えられます。個々の斷簡は、甲?乙?丙?丁の各巻とは異なる、それぞれの歴史を歩んできました。

例えば、現在MIHOミュージアムに所蔵される甲巻の斷簡は、內箱の蓋裏に金字で「抱一暉眞記」の文字と、重郭楕円印「等覚院印」が朱で記されます。


鳥獣戯畫斷簡(MIHO MUSEUM本) 平安時代?12世紀 滋賀?MIHO MUSEUM蔵


鳥獣戯畫斷簡(MIHO MUSEUM本)內箱の蓋裏

江戸琳派の祖として名高い酒井抱一(1761~1828)の手元にあった可能性が高い作品です。同じ場面ではありませんが、抱一は甲巻をアレンジした作品も殘しており、鳥獣戯畫に関心があったことがうかがえます。
この他、「益田家舊蔵本」と呼ばれる斷簡は、近代を代表する実業家、茶人、そして美術コレクターとして著名な益田鈍翁(1848~1938)の舊蔵品です。
個々の斷簡の伝來は、所蔵していた人々の愛玩の歴史といえます。

このような斷簡の歴史をたどる手掛かりとなるのが「模本」と呼ばれる、鳥獣戯畫を寫した作品です。
模本を見ると、模本が制作された時點での、鳥獣戯畫の様子を知ることができます。
例えば、肥前(現在の佐賀県)平戸藩主であった松浦靜山(1760~1841)の賛がある「松浦家本」には、「益田家舊蔵本」と「高松家舊蔵本」の二點の斷簡が寫されており、當時は福山藩主であった阿部正精(1774~1826)が所蔵していたことがわかります。


鳥獣戯畫模本(松浦家本) 狩野洞益筆、松浦靜山賛 江戸時代?文政2年(1819) 長崎?松浦史科博物館蔵

この他、現存する最古の模本である「長尾家舊蔵本」、江戸時代を代表するやまと絵師の家系である「住吉家」に伝來した「住吉家舊蔵本」も展示されていて、斷簡の當初の位置や、今は失われてしまった場面があること、そして、甲巻はもともと二巻で成り立っていたことがわかるのです。
個人的に模本の中で興味深かったのが、江戸時代前半に活躍した御用絵師?狩野探幽(1602~1674)による、「探幽縮図」と呼ばれる絵畫鑑定手控えに寫された鳥獣戯畫です。
冒頭部分に「かいる」「さる」「うさき」とあって、カエルは「カイル」だったことがわかります。


鳥獣戯畫模本(探幽縮図) 狩野探幽筆 江戸時代?17世紀 京都國立博物館蔵

當時の読み方(発音)まで記されていて、模本、興味深いですね。

謎の多い「鳥獣戯畫のすべて」を考えるためには、斷簡と模本は大変重要な存在です。
今後、「猿と蛙の首引き」や「舟をこぐ蛙」「蛇の登場に慌てる蛙」といった、模本でしか伝わらない場面の斷簡が、ひょっとしたら再発見され、往時の姿がよみガエルかもしれません。

※會期は6月20日(日)まで延長となりました。入場には日時指定券が必要です。日時指定券の購入等、詳細は展覧會公式ウェブサイトでご確認ください。

 

カテゴリ:「國寶 鳥獣戯畫」

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posted by 古川攝一(平常展調整室) at 2021年06月03日 (木)

 

「鳥獣戯畫展」ができるまで~アメリカからの作品借用リポート

特別展「國寶 鳥獣戯畫のすべて」は、現在わかっている鳥獣戯畫巻の全ての場面をご覧いただけるよう、高山寺蔵の國寶4點に加え、かつてその一部だった斷簡と、今は失われている場面を過去に寫した模本、さらに、鎌倉時代に高山寺を再興した明恵上人にかかわる文化財も加えて鳥獣戯畫の世界をあますところなくご堪能いただく企畫です。
展示作品のうち3點は、海外からお借りした掛軸です。コロナ禍で昨年夏開催の予定が延期となり、いったんは白紙となったものの、新しい會期での貸與を改めてご検討いただき、幸いにもお借りすることができました。


釈教三十六歌仙絵巻斷簡 貞慶上人?明恵上人 南北朝時代?貞和3年(1347)
The Cleveland Museum of Art, Mr. and Mrs. William H. Marlatt Fund 1985.88


通常、作品貸與にあたっては、作品を所蔵する美術館から職員(コレクション管理擔當者や保存修復擔當者など)が作品に隨伴してくるのですが、日米雙方の感染癥対策のため、國內外での人の移動に制限があり、來日できません。そのため、クリーブランドからお借りした作品については、輸送から點検、展示の一連の作業をリモートで確認していただくことになりました。
作品が日本に到著し、無事展示されるまでの一端をリポートします。

まず、作品が空港に到著すると、飛行機から作品の入ったクレートを下ろし、トラックに積み込みます。トラックに積み込むところから、日本とアメリカの輸送會社が寫真のやり取りをして、各作業工程を現地の係員に確認してもらいました。
空港の制限エリア內での通話はできないので、コミュニケーションアプリを通じて寫真のやり取りをしました。


飛行機から降ろされたクレートの入った貨物コンテナ


作業の様子を寫真に撮って送ります

博物館に到著後、収蔵庫で環境にならし、數日後に展示です。
展示の際は、特別展用の収蔵庫からクレートを運ぶ様子をTeamsで中継、クレートの移動の様子から、クレートから作品を取り出し、點検、展示するまでを所蔵美術館の職員に確認してもらいます。

クリーブランド美術館でこの作業を擔當されたのは、3人。學蕓員のシネ―ドさん、レジストラーのグレッチェンさんは、昨年の當館の専門家交流事業に參加されました。また、保存修復擔當のサラさんは、2014年に當館で行ったクリーブランド美術館展の際、保存擔當として來日されました。いずれも當館館內の様子はよくご存じです。


先方とやり取りをしながら進めます

點検は、今回は館外の保存修復の専門家のご協力を得ました。

作品點検中、気になるところはズームアップし、確認しながら作業を進めていきます。


見づらいところはPCを近づけて確認いただきました

作品には特に問題もなく、ほっとしたところで、展示にかかります。


展示作業もご覧いただき、必要な時はご指示をいただきます


無事に作業終了することができました

現地は夜にもかかわらず、ご自宅からこちらの作業を見守っていただいたのは感謝の一言に盡きます。

アメリカ各地で感染爆発の中、クリーブランド美術館も一時期感染癥対策のため閉館となっていましたが、今は活動を再開、地域の方々が多く來館されています。
こうした非常時にもかかわらず、この展覧會にご出品をご快諾いただいたことに、改めて心よりお禮を申し上げたいと思います。これは、クリーブランド美術館と當館との長い交流ではぐくんだ友情の賜物でもあるかと思います。
初めてのリモートでの作業は大変でしたが、よい経験になりました。
新しい日常の中、このような新しい展覧會作業も増えていくのかもしれません。
簡単に海外に渡航できない日々がまだまだ続きますが、文化財を通して、世界との交流を感じていただければ幸いです。


 

カテゴリ:「國寶 鳥獣戯畫」

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posted by 鬼頭智美(広報室長) at 2021年04月20日 (火)

 

お待たせしました。特別展「國寶 鳥獣戯畫のすべて」開幕だほ!



ほほーい!ぼくトーハクくん。特別展「國寶 鳥獣戯畫のすべて」がついに開幕したほ!

2020年の夏に開幕するはずだったけど、延期になって、やっと開幕となりました。皆様大変お待たせしました。

ユリノキちゃん、早く會場に行くほ! ぼくがユリノキちゃんの分まで事前予約しておいたほ。

さすがだね、トーハクくん。さっそくギガがお出迎えしてくれているわ。

鳥獣戯畫 エントランスバナー 寫真
バナーだほ!

ポップな雰囲気で、わくわくするほ!

まずは今から400年程前に鳥獣戯畫を寫した模本と國寶「鳥獣戯畫 甲巻」をスクロールしている映像がある部屋から始まるわ!

鳥獣戯畫 スクロール動畫 寫真
本物を見る前に映像で予習ができるほ

次の部屋は、皆様お待ちかね、國寶「鳥獣戯畫」の部屋ね。ここで國寶の4巻をすべてみることができるわ。

國寶「鳥獣戯畫」は4巻もあるほ? カエルさんとウサギさんが出てくるものだけかと思っていたほ。

國寶「鳥獣戯畫」は全4巻あるのよ。トーハクくんが言っているのは、みんな大好きな「甲巻」のことだね。
ほかには、日本にいる動物と、外國の動物や空想の動物が描かれた動物図鑑のような「乙巻」。
前半は人物戯畫、後半は動物戯畫が描かれた「丙巻」。
二重のパロディとヘタウマに注目、最後まで飽きさせない「丁巻」があるのよ。

ほーすごいほ。でも2015年の特別展「鳥獣戯畫─京都 高山寺の至寶─」では前半部分と後半部分を途中で巻き替えていて、半分ずつしか見れなかったほ。今回はどうなんだほ。

いい質問だわ。今回は、全4巻、全場面を展覧會中一挙公開しているの。前半部分と後半部分を見比べたり、違う巻を見比べたりしながら、すべてを見ることができるのよ。

すごいほ。わくわくするほ! おや、なんだか博物館では見慣れない裝置があるほ。空港とかでは見たことがあるほ。

鳥獣戯畫 動く歩道 寫真

トーハクくん、これも今回の大きなポイント、國寶「鳥獣戯畫 甲巻」は動く歩道にのって鑑賞するのよ。

なんでだほ?

絵巻を、博物館の展示のように広げた狀態で見ることは、昔の見方とは異なっているの。もともと、手元で少しづつ広げては巻いてを繰り返して見ていたのよ。

先の場面に何がくるかわからなかったほ?

そうよ。場面を動かしながら見ていたから、次はどんな場面がくるのかな、とわくわくしながら見ていたのよ。だから、絵巻のもともとの鑑賞方法を皆様に體験してもらいたいと思って、動く歩道を設置したのよ。

ほー。そのために動く歩道を設置するなんてすごいほ。

動く歩道のおかげで、みんな作品の近くで同じ時間で見ることができるね。

鳥獣戯畫 動く歩道 寫真
國寶「鳥獣戯畫 甲巻」の待機列には18:30分以降はお並びいただけませんのでご注意ください

ほー、思ったよりゆっくり見ることができたほ。甲巻の次は、乙巻、丙巻、丁巻のコーナーだほ。鑑賞のポイントはなんだほ?

甲巻との線の違いを見比べたり、巻物前半と後半を見比べたり、自分が好きな動物を探したり、描かれた人々が何をしているのか想像したり、自由に楽しんでもらいたいわ。

鳥獣戯畫 乙丙丁展示室 寫真
乙巻、丙巻、丁巻の展示風景だほ!

鳥獣戯畫 乙作品 寫真
國寶 鳥獣戯畫 乙巻 平安時代?12世紀 京都?高山寺蔵
空想上の霊獣、麒麟の場面

鳥獣戯畫 丙作品 寫真
國寶 鳥獣戯畫 丙巻 平安時代~鎌倉時代?12~13世紀 京都?高山寺蔵
目比べ(にらめっこ)と腰引き場面

鳥獣戯畫 丁作品 寫真
國寶 鳥獣戯畫 丁巻 鎌倉時代?13世紀 京都?高山寺蔵
大木を運ぶ、木遣りの騒動に振り返る人々の場面


國寶「鳥獣戯畫」満喫したほ~。第2會場にきたほ。斷簡(だんかん)と模本のコーナーがあるほ。どんなコーナーか簡単に解説してほ。

斷簡は、國寶「鳥獣戯畫」の一部が本體から切り離され、掛け軸などに仕立て直されたものよ。模本には、國寶「鳥獣戯畫」の本物では今は失われている場面も寫されているの。
國寶「鳥獣戯畫」の4巻と、これらの斷簡と模本もあわせて、もともと存在していた「鳥獣戯畫のすべて」を紹介するコーナーなのよ。

鳥獣戯畫 斷簡展示 寫真
斷簡の展示風景(第2會場)

鳥獣戯畫 模本寫真 寫真
鳥獣戯畫模本(住吉家舊蔵本) 巻第5 安土桃山時代?慶長3年(1588) 東京?梅澤記念館蔵

鳥獣戯畫 全貌パネル 寫真
國寶「鳥獣戯畫」復原パネル

最後は、明恵上人と高山寺を紹介するコーナーよ。

國寶「鳥獣戯畫」を持っている高山寺のことは知っているほ。明恵上人って誰だほ?

明恵上人はたくさん勉強して、修行を頑張った鎌倉時代を代表するお坊さんよ。その明恵上人が高山寺を鎌倉時代にたてなおしたのよ。

なんだかすごそうな人だほ。

修行のために右耳を切ったり、自分が見た夢の日記をかき続けたり、海で拾った石をお釈迦様から自分にたどり著いたものだと大切にしたりと、色々なエピソードがあるわ。

鳥獣戯畫 夢記 寫真
重要文化財 夢記 明恵筆 鎌倉時代?承久2年 京都?高山寺蔵 展示期間:4月13日(火)~5月9日(日)

あっ、すごいリアルなお像があるほ。

鳥獣戯畫 明恵上人像 寫真
重要文化財 明恵上人坐像 鎌倉時代?13世紀 京都?高山寺蔵

28年ぶりにお寺の外で公開したのよ。まるでそこにいるような存在感だね。

みてみて、これなんだほ?

鳥獣戯畫 たつのこ 寫真
龍子 京都?高山寺蔵

これは乾燥した狀態のタツノオトシゴだわ。明恵上人はお釈迦様にあこがれていて、天竺(てんじく:インドの舊名)への旅を計畫していたの。この「龍子」(たつのこ)も異國を象徴するものとして、明恵上人が大切にしていたのかもしれないのよ。

鳥獣戯畫 子犬 寫真
重要文化財 子犬 鎌倉時代?13世紀 京都?高山寺蔵

「子犬」も明恵上人が手元に置いて、かわいがっていたものだったそうよ。

見ごたえ十分だったほ。もう1回見たいほ。

トーハクくん、90分以內を目安に観覧するようお願いが出ているから、守りましょうね。

そうだったほ!それなら図録で展覧會を振り返るほ。

図録もすごいのよ。國寶「鳥獣戯畫」の全4巻の全場面がほぼ原寸大で載っていて、鳥獣戯畫の謎に迫る最新研究だけでなく、冒頭には入門編、応用編の2つのステップの解説があって、鳥獣戯畫をより楽しめるようになると思うわ。

鳥獣戯畫 図録 寫真
図録 3,000円(稅込) A4判、474ページ

この図録の厚さ!!すごいほ。最後までギガアツイ!展覧會だったほ。

トーハクくん、會場の外、平成館1階には高山寺紹介コーナーと8K映像コーナーがあるのよ。あと、本館特別1室?特別2室?14室では特集「鳥獣戯畫展スピンオフ」が開催されているから、それも見ましょうね。


タイトルディスプレイ


館14室展示風景


藍釉兎 中國 唐時代?8世紀 橫河民輔氏寄贈 東京國立博物館蔵 本館14室にて6月6日(日)まで展示

ユリノキちゃん!平成館企畫展示室では4月27日(火)から5月30日(日)まで、親と子のギャラリー「動物のうごき」が開催されるから、それも要チェックだほ!

ほかにも、「博物館で動物めぐり」というタイトルで、本館、東洋館、平成館考古展示室の各展示室でも動物をモチーフにした作品を展示しているのよ。

動物にたくさんあえるほ!トーハク、ギガアツすぎるほ!ユリノキちゃん、二人で最後のあいさつするほ!

特別展「國寶 鳥獣戯畫のすべて」は5月30日(日)まで、入場には事前予約が必要です!

カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん「國寶 鳥獣戯畫」

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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2021年04月16日 (金)

 

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